カフスボタンは和製語!鎖で繋いだボタンがカフリンクスのルーツ!

カフスボタンは、スーツを着たときにそのセンスをアピールできるのが魅力な男性用アイテムです。ところが、この「カフスボタン」と言う言葉は、和製語で日本でのみ通用する言葉で、欧米ではカフリンクスと言われています。

この名前の由来は英語でシャツの袖口のことを「Cuff」(カフ)と呼び、シャツには2つ袖口があるため複数形になり「Cuffs」(カフス)。その袖口をつなぐという意味でりンクするから、cufflinks(カフリンクス)という名称になります。そのカフリングはいつ頃からあるのでしょうか。その歴史と使い方などを紹介しましょう。

1.カフリンクスとは?

カフリンクスとは左右対で、ドレスシャツなどの袖口を留めるための装身具。カフリンクの形態は、鎖でつないだチェーンタイプのもの、バーでつなぐもの、そして留め金を回して留めるタイプのものなどがあります。

素材としては真鍮やシルバーやゴールドなどの金属素材ストーンやガラス、クリスタルなど、また布製のものなどいろいろあります。アイテムの雰囲気も、ドレッシーで高級感あふれるものもあれば、ポップで遊び心たっぷりの楽しいものや、シンプルでシックなものなど様々です。

2.カフリンクスの歴史

カフリンクスの歴史についての詳細は、現在よく分かっていません。現在通説となっている発祥の地はフランス。時期は17世紀。当時は貴族達が、リボンなどを使って袖口を留めていました。

たまたまどこかの貴族の伊達男が遊びとかおしゃれのために、リボンやレースのかわりに金や銀のボタンを金属のクサリでつないだものを使うようになったのが、カフリンクスの誕生秘話です。こんな何気ない出来事から、カフリンクスの歴史が始まり定着していったのですね。

実はカフリンクスと組み合わされるのが最も多い袖形は、フレンチ袖でした。というのも当時、袖とエリは取り外せるようになっていましたが、フレンチ袖は二重になっていて固く厚いために、どうしてもカフリンクを着用しなければならない事情があったのです。

こうした背景もあって、主にフランスの上流階級の間でカフリンクスは広まり、上流紳士たちは華やかなシーンにカフリンクスをつけることがステータスとなり、少しづつブームが拡がっていきました。はじめはブルジョアや貴族などの上流階級のファッションでしたが、歴史が下るにしたがってカフリンクスは広い層へと浸透していきました。

特にタキシードなどの正装服を着用した時に、欠かせない装飾アイテムとなったのです。19世紀になり産業革命によって量産体制が整った後は、一般市民にも購入できるものになりました。

しかし、現在主流となっているスウィヴル式と呼ばれるバッキング部を倒して袖口に着けるカフリンクスは、1930年以降に発案されたものです。

3.カフリンクスの装着できるシャツ

カフリンクスでシャツを留めるためには、袖の両端にボタンホールが開いていなければなりません。カフス(シャツの袖口)は片方に付けられたボタンで留めるシングルカフスでは装着することができません。

両端にボタンホールが開いたダブルカフスならばカフリンクスを着けることができます。

そしてもうひとつ、コンバーチブルカフスと呼ばれるタイプのシャツがあります。これには通常のボタンとボタンホールに加えて、ボタンの横にボタンホールが開けてあります。これはボタンでもカフリンクスのどちらかでも使用して袖口を留めることができるタイプです。


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ダブルカフスはシャツの袖口を折り返して使う袖口が二重になったシャツです。

昔のシャツはえりとカフスを取り外しできるものが基本で、えりとカフスは固いものでしたが、時代の流れで、ソフト・カラーへと変化していったため、柔らかくなったシャツに、カフスを二重に折り曲げることで重厚感を持たせるうにデザインされたのが、ダブル・カフスの始まりでした。これがフランスで作られていたため、フランスカラーとも呼ばれているのです。こうした理由でフランスでカフリンクスが流行したといえるのです。

ボタンが付いているところに、ボタンホールがないシングルカフスには、カフリンクスは装着できないことになります。

3.カフリンクスの使い方や注意点!

昼間における礼装ではシロチョウガイや真珠といった白色、夜にはクロチョウガイやオニキスといった黒色を着けます。弔事では付けないことが原則です。付ける場合は黒のものを装着することです。

また、カフリンクスを付けたときは、派手なネクタイピンと合わせないように注意します。せっかくのオシャレな雰囲気が損なわれる可能性があります。カフリンクスには時計をきちんと合わせるとバランスがとれます。カフスをしたらボタンは内側に隠すほうがすっきり粋に見えます。気をつけてほしいのが袖口のサイズです。大きすぎても小さすぎてもオシャレにみえないので、適切なサイズを選びましょう。

まとめ

カフリンクスは17世紀まで遡り、初めはゴールドやシルバーのボタンを鎖で繋いでカフリンクスにしていました。これがカフスリンクスの始まりと言われています。産業革命の量産で、誰でもつけられる価格になりました。

袖は人の目に触れやすい場所なので、小さなカフリンクスの存在感は想像以上にあります。

2016年11月17日 カフスボタンは和製語!鎖で繋いだボタンがカフリンクスのルーツ! はコメントを受け付けていません アクセサリーの歴史